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『予定地』・・水槽で飼育するのはいわば「ホテル生活」のようなもので、セキュリティーも万全で管理も容易なのですが、やはり「アウトドア」の生活もワイルドで捨てたもんじゃないですよね。てなわけで、簡単にできる屋外養殖の方法です。 |
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『穴掘り』・・スコップで適当な幅で適当な長さの溝を掘ります。幅は狭く曲がりもあり、幼虫が上陸できる程度の斜面角度が確保できれば最高なのですが現実は何かと制約が多いので、現場にあわせてそれなりに掘りましょう。 |
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『飼育用小川完成』・・掘ったら防水シートを二重に貼って水を入れればそれで完成です。淵はアンティーク調のレンガを並べ防水シートがズレないように押さえます。陸地側には、レンガと同じ高さに土を入れて芝や竜舌蘭などを植えると土が締ってよいでしょう。 |
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『水管理』・・井戸からの自家水があればチョロチョロ出しておけるので申し分ないのですが、小さな水槽用の循環ポンプでも充分です。要は水を循環させて水流と酸素を提供してやればいいのです。ちなみに、この簡易小川は長さ8mです。 |
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『川底』・・川底は砂利や砂を入れます。「幼虫が小さい時は砂のほうが歩きやすいじゃないかな」などという勝手な思い込みで入れて見ただけで、本当は混ざった状態のほうが親切です。私の場合、水辺まで運ぶのが面倒なだけなのかも。 |
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『餌の餌』・・ゲンジホタル幼虫ご用達のカワニナにも餌をやらねばなりません。水を汚さずに好物を与え、カワニナも繁殖させるには食材の試行錯誤が必要ですが、我が家のカワニナは乾麺も好んで食べる物のひとつです。 |
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『日陰』・・日中の日差しが強い真夏は水温上昇により幼虫が熱中症で死滅の恐れがあります。ヨシズで部分的に日陰を作り水温上昇を抑えて環境を整えます。
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『給水』・・水温と水質を保つために水の流れを作ります。青いホースからは自家水、オレンジホースからは循環水を出して、水流と水温を調整しています。 |
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『排水』・・出口付近に小さな水中ポンプを置いて一部の水をホースで循環させています。防水シートに藻が付き出し、カワニナはそれを好んで食べるので給餌をしても喜んで食べなくなりました。 |
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『防寒』・・
信州の冬は厳しく、水を循環すると水温が下がり過ぎます。小川を半透明のポリカボ樹脂の波板で覆います。これで厚い氷も張ることはありません。 |
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『冬景色』・・
ほかほかの雪の朝、一面雪に覆われています。この雪の下でも幼虫はカワニナを食べています。もっとも、かなり食欲は落ちますが。 |
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そして冬が過ぎ春が終わり夏が始まった。 小さな小川(全長8m)ですが、羽化したホタルは他へ逃げることなく、風の無い暖かな夜は乱舞を繰り返します。それでも少しは逃げ出すらしく、近所の人が「ホタルが飛んできた」と報告してくれます。 |